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冷えが原因であった腹痛

 小学生の男の子が腹痛で学校にも行けないと母親と受診した。登校前や、学校に着いた頃お腹が痛くなり、授業を受けるどころではないという。小児科にも見せたがよくわからない。漢方薬も処方されたが、効かなかったと言って本人はいやいや連れてこられたような態度であった。いじめに会っていないか、精神的な葛藤の有無についても特に問題なさそうであった。そうなると大抵は冷たい飲み物で腹を冷やしているのが原因であることが多いので、聞いたところそれが確認できた。そこで、腹を温める漢方薬を処方し、冷たいものを控えるように指示した。併せて、腹を温める薬を飲むので、冷たい飲み物で腹を冷やさないように念を押すように説明した。次の外来では痛みが楽になったと喜んでいたが、暫くは漢方薬を続けた方がいいと説明してさらに一週間処方したら、しばらく中断して、最近又症状が元に戻ったといって来た。この子の場合色々な事を教えている。
 前医の診療で漢方薬が効かなかったのは冷たいものと飲むという腹痛の原因になっている生活習慣に思い至らなかったからである。現代西洋医学の薬は、効果が強く、原因がどうあれ症状を抑えるほどに強力であると私は感じているが、漢方の場合は腹を冷やす事が原因であれば、それを避けた上で漢方薬を飲まないと効果が出ないのである。そこで原因に対して生活習慣を改めるから根本的な治療につながるのではないかと考えている。
 薬をのんで症状がとれても冷えが改善されなければ、必ず症状が再発するので体の冷えの改善を確認しながら薬を止めなければならない。
 冷えが原因の慢性鼻炎や冷え症、頭痛などの病気は漢方薬で温めながら、冷えを引き起こす原因に対する養生を併せて行わないと効果が出にくい。つまり、漢方薬、養生、心の在り様のそれぞれのベクトルが一致した時、漢方治療の効果が最大限に発揮されるのである。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
(株)週間レキオ社又は全国の書店および「当クリニック」にて販売中

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