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甘いものの禁止

  神奈川の岡田耕造先生がアトピーの治療で砂糖及び果糖を含む甘味料と油脂類の摂取を厳禁する生活指導をして効果を上げておられることを知って、私もそれを診療に取り入れることにしました。砂糖類は糖尿病でない限り少し食べ過ぎたからといって目立った変化がすぐ現れるわけではありませんが、長期間に摂りすぎると因果関係がわかりにくい状態で体の変調を引き起こしてくるということではないかと推測されます。
  自分自身の体験で微妙な変化として感ずることは、お菓子を食べ過ぎたときに痒い発疹が出る傾向のあることです。甘いものを食べ過ぎたとき、無意識に発疹をかきむしっていることがありました。それが砂糖の皮膚に対する影響であると思われます。さらにこれが慢性的に悪化してくるのがアトピー性皮膚炎と考えられないでしょうか。
  この食事指導をアトピーの患者で徹底したら漢方薬もよく効くようになり、治っていると実感できるような症例も少しずつ見られるようになってきました。
  砂糖は甘く、体内でエネルギーとしてすぐ使える便利な食物であす。しかし摂りすぎるとどうなるかということがあまり研究されていないようです。
  五行説で甘味は脾に属し、腎の働きを抑えるとされています。つまり糖の摂りすぎは漢方的には腎を弱めることになるのです。腎とは皮尿生殖器系をさします。漢方的に腎の働きは先天の本と命門の火をともすことでありますから、人体の代謝レベルをつかさどることにもなります。腎の働きが落ちると生命力が衰えるので冷え症、さらには不妊症にも関係してきます。一方で砂糖は血液をどろどろにし、?血を助長するようです。その結果いろいろな難病のもとになるのではないかと思われます。したがって冷え症や不妊症の人、アトピー、膠原病などの難病の人には冷たいものや甘いものを禁ずることが治療の基本になると考えています。現代にアレルギー疾患が蔓延するのもそのあたりに原因があるのかもしれません。
  さらに現代医学的に考えを進めると甘いものをとると緊張が緩みリラックスします。それは自律神経では副交感神経優位になることを意味します。それはアレルギーの起こりやすい状態でもあります。また副交感神経はエネルギーの蓄積に同調する神経です。エネルギーを貯めるということはエネルギー消費に伴う熱産生が減ることから、水分の排泄が減ることを意味します。すなわち水毒を助長することになるのです。臨床的には浮腫みが起こり、朝起きたとき手のこわばりや足の裏の痛みなどの症状としてあらわれます。
  甘い味には緊張を緩める作用があるため、ストレスの多い場合に本能的に最も好まれる味です。甘いものが氾濫し、ストレスが蔓延する現代社会において甘味の誘惑に逆らうことは至難の業でもあります。しかしそれを克服しないと病気も治らないことを実感してもらうことで治療を続けているのです。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
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