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最近の中国の様子

 私がハートライフ病院に就職する年、8月頃北京に出かけたことがある。東洋医学を本格的に始めるために本場の様子を見学するという目的であった。10日間ではざっと中国を感じる程度の旅行であった。漢方を始めて間もない頃であったから、中国の漢方的な考え方に興味があって街の様子を観察した。当時は改革開放が始まって間もない頃で、電力事情もよくなくて、車の数も多くなかった。郊外のホテルは電灯も暗くてかび臭く、洗面台の水道からは砂が流れ出て飲めなかった。しかし市中心部の豪華ホテルは東京のホテルとほとんど変わらないほど豪華であった。そんな中で旧い町並みの道を歩いていたら店があったので、飲み物を買いに入ってコカコーラを見つけて飲んだ。ところが、冷やしていなくて生ぬるく、心なしか漢方薬でも入っているような味であった。漢方では冷える事に最も神経を使うので中国では清涼飲料水でも冷さずに飲むのだろうといい方に考えてみたが、電力事情が悪く、一般では冷蔵庫が置けないのではないかとも考えた。中国の伝統的な知恵に『冷えは悪い』という考え方がある。従って中国では近代化が進んでもその知恵は守られるのか、その時から興味深々であった。
 ところが最近インターネットのニュースで中国の糖尿病患者数が約一億人で、境界型の人が四億人いるという報道があった。その背景について考えてみた。経済状況が好転すると人々は甘いものを欲しがると思われる。その甘いものも冷やすと、更に体が冷たいものを欲しがるという仕組みになっている。中国の伝統的な知恵はその、身体を冷やす事を特に避けるように注意していたのであった。甘い清涼飲料水の消費量が爆発的に増えてそれが膵臓のインスリン産生細胞を疲弊させ、急速に糖尿病が増えたと考えるべきである。従って中国の五千年の知恵は生かされていないことが推測された。最近中国を行き来しているスタッフにそのような状況がないか確認したら、確かに甘いものや冷たいものを普通に消費しているという返事であった。
 同様のことはインドネシアでも起こっていると現地視察に出かけた友人が言っていて、そのことは最近インドネシアに一年ほど過ごしたという保健師からも確認できた。インドネシアでは一般的に飲み物には砂糖が入っている事、冷たいものも一般的に多いということであった。
 自分の幼い頃の貧しい時代には冷たくて甘い物は豊かさの象徴であった。小さい頃田舎から街に出たら冷たくて甘いアイスキャンデーを食べる事は大きな喜びであった。その後、アイスクリーム、コーラの類、甘くて冷たい乳製品、缶コーヒーなどが続いている。それに炭水化物が加わると現代化とは炭水化物の消費量の増加といえそうである。すると必然的に肥満や糖尿病がふえることになり、解決策は砂糖や炭水化物の医学的な影響を認識することにある。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
(株)週間レキオ社又は全国の書店および「当クリニック」にて販売中

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