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気圧と自律神経

  最近雨降りや台風時に体調が悪く動きたくないと訴える人がときどき見える。

雨が降ります雨が降る 遊びに行きたし傘は無し 紅緒のかっこも緒が切れた

  この有名な童謡は雨が降って沈んだ気分が表現されている。
  なぜ雨が降ると気分が落ち込むのだろうか。雨が降るということは低気圧が通過する時に起こることが多い。台風も低気圧の最たるものである。低気圧は人体の自律神経に対して副交感神経優位にする効果があることがわかっている。副交感神経が優位になると極端な場合憂鬱になる。逆に高気圧は交感神経優位の状態をもたらす。
  交感神経は人間が生きていくために食物を確保し、身を守り、危機を回避する行動をするときに働く神経である。が逆に副交感神経は身体を休めて明日への英気を養う時に働く神経である。朝起きて活動を始める時自律神経は副交感神経から交感神経に切り替わり、昼間一所懸命働いて夕方うちに帰って休む時は交感神経から副交感神経に切り替わる。この自然のリズムがスムースに保たれることより健康で快適な生活が送れるのである。
  もし夜が明けても交感神経に切り替わらないとどうなるのだろうか。気分的にやる気が出ない、体がだるい、ずっと休みたいなどの症状が起こり社会生活に支障をきたす。その極端な例がうつ状態である。
  逆に夜になっても副交感神経に切り替わらないとどうなるのだろうか。交感神経が興奮するということは心臓の働きが活発で代謝は亢進し、精神的にも興奮し、頭が冴えて眠らない状態が続くことである。つまり不眠になるのである。
  このような自律神経の働きに気圧が影響を与えているのである。雨ふりはのんびり家で過ごす、天気のいい日は一生懸命身体を動かし働く。自然とともに切る生活では晴耕雨読というように誠に合理的なことである。自然の変化に対応するように人体は適応し、生き延びてきたと思われるし、気圧の変化も無意識の領域で人体に作用し心の襞(ひだ)を作っていることが理解されるのである。
  外来の診療で気圧に関連するような訴えをみることがある。天気が悪い時は身体がだるく気分もうっとうしいとか、雨ふりはリウマチの痛みが強くなるなどである。最近関節の痛みが強いと思ったら台風が発生していたといわれることもある。喘息や鼻炎、アトピーなども気圧の変化による副交感神経の影響を受けているのではないかと思う。
  気圧の影響を受けやすい人は一般的に胃腸が弱い虚弱体質の人である。朝起きにくくエンジンがかかりにくいし、起きるとき立ちくらみがおこる。すなわち交感神経への切り替えがうまくいっていないようである。体力のある人はあまり影響を受けないようである。このような時苓桂朮甘湯を使うことが多い。胃腸を丈夫にする漢方薬を使用し、身体を鍛えることで気圧の影響を受けにくい状態に持っていけるのではないかと思う。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

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