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腰痛について

  腰痛は当院外来において最も多い主訴のひとつである。先日NHKの病気の起こり方の特集で腰痛が取り上げられた。アフリカで狩猟採取で暮らしている部族には腰痛を訴える人がほとんどいないということだった。歩くということが腰痛の予防に大事であること、前かがみで同じ姿勢を続ける現代人のライフスタイルは脊椎骨の間の椎間板の内圧を上げ、それが後方に飛び出すヘルニアの原因になるということであった。たしかに外来で患者を見ていても事務作業をする人に腰椎や頸椎の椎間板ヘルニアの人が多い。
  さらに心因性腰痛が取り上げられた。ある作家が創作に取り組むとき、多くのノルマを抱えて腰痛が起こった。整形外科的な検査を受けたが原因不明で針治療なども効果がなかったと紹介していた。ところが心療内科のアドバイスで仕事を完全休業にした途端にうそのように腰痛が消えて、明らかに心因性であると納得したということであった。
  しかし、はっきり原因のわかる腰痛は15%で残りの85%は原因不明とのことであった。要するに5名のうち一人は腰痛の原因が検査でわかるが、多くの場合腰痛の原因はわからないという現状があるということに驚いた。
  既成の医学とは異なる立場で見るとどうであろうか。
  腰痛を訴える人の腰椎骨盤の単純レントゲン写真をみると、ほとんど腰椎の捩れや骨盤の歪みを見ることができる。腰椎の捩れがあると身体の前屈あるいは後ろに反る運動が制限される。また脊椎の後部の椎間孔から体壁にそって横に伸びる脊椎神経の引っ張りの具合の左右差から、微妙に筋肉の緊張に差がでて違和感や痛みが起こると考えられる。
  筋肉の血流にはクーラーや冷たい飲み物、食べ物、過食などが影響していると考える。食べ物、飲み物で胃腸に負担がかかると血流は筋肉から胃腸にシフトするからである。そのうえ、冷たい環境で運動をしないと更に筋肉の血流は低下し、筋肉は冷えて少し縮まると考えられる。背骨の両側には肋骨をまたいで上下方向に長い筋肉や短い筋肉がたくさんついているので、一つ一つの筋肉の短縮はごく短くても、トータルでは無視できない長さになり、その短縮による梃子の原理から椎間板にかかる圧が増大してヘルニアになることも考えられる。またそれが背骨や骨盤のねじれを助長しているとも考えられる。
  アフリカの部族の人たちは狩のため比較的空腹の状態で身体を動かすので筋肉の血流が確保され、腰痛も起こりにくいと考えられる。
  そこで、冷たい飲食物や過食を控え、適度な運動を心がけ、筋肉の血流を増やすような漢方薬を使い、ツボ刺激して気のめぐりをよくし、バランスを整え、腰痛を防ぐのが東西医学を駆使した治療になる。これで多くの腰痛が瞬時に腰痛がとれていくことを日常診療で経験している。
  痛みの状態が長く続くと筋肉も硬くなり、筋肉の血流が低下する結果、骨の血流も悪くなり、骨もさび付いて変形してくる。それが骨の老化現象でもあると観察しています。はやい時期に背骨や骨盤の歪みを治し、筋肉の血流を回復させるような体の手入れを始めると寝違え、肩凝り、腰痛などを予防し、老化を遅らせることにつながるのではないかと考えています。
  このようにみると、ほとんどの腰痛は腰椎骨盤の歪みの蓄積と筋肉の血流低下に原因があると考えられる。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
(株)週間レキオ社又は全国の書店および「当クリニック」にて販売中

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