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平成30年冬のインフルエンザ

 昨年の今頃もインフルエンザが流行していたが、その臨床症状が今年とは大分ことなっていた。高熱が出て汗をかかずに、体を触ると非常に熱く、強力に発汗させ、熱を下げる漢方処方、大青龍湯(だいせいりゅうとう)を処方する症例が多かった。ところが今年は症状が違っている。
 今年のインフルエンザは頭痛、発熱があり、あまり高熱は出ない。関節痛も少しはあるが、くしゃみ、鼻水なども出て、のどが痛く、少し咳がでて、食欲も落ちてくる。風邪の初期に使う葛根湯(かっこんとう)や、麻黄湯(マオウトウ)、桂枝湯(けいしとう)とも違う症状で、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)と小柴胡湯(しょうさいことう)を組み合わせるか、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)と柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を組み合わせるような複雑な症状が多いような印象がある。風邪の治りかけのときは咳だけ残り、長引いて麦門冬湯(ばくもんどうとう)や柴胡桂枝乾姜湯などを処方することが多いかった。
 インフルエンザワクチンを打ったのにA型にもB型にもかかったという人もいる。インフルエンザも風邪の一種であるから、冷えに対する防寒対策をしっかりして、十分な睡眠をとり、疲れをためないようにすることが養生の基本である。予防接種をしたから養生しなくても風邪はひかないというわけにはいかないことを知るべきである。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
(株)週間レキオ社又は全国の書店および「当クリニック」にて販売中

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