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喉元過ぎれば熱さ忘れる

 当院では背骨骨盤のレントゲン所見から歪みをとらえ、鍼灸治療に加えて鎖骨骨盤調整によりゆがみを直している。そのうえで頸椎の捻じれを強制する木枕の使い方を指導し、骨盤のゆがみを膝振で直す骨盤体操を指導している。いわゆる自助努力で体のゆがみを直すのやり方を教えている。
 骨格の歪みはその人の人生の現在の結果を示している。つまり現在のように骨格が歪むような生活を続けて今に至ったと考える。体の癖が骨の歪みになって表現されているのである。歪みを矯正すると一時的には症状が取れても、体の手入れを怠り元の生活を続けていると身体のひずみが元に戻り、同じような症状が出てくることは極めて当たり前のことである。
 つまり体の手入れを続けこれまでの歪を矯正する生活をすることが、根本的な解決につながることは容易に理解できると思う。
 このような目で人体を見ると体の歪みがその人の人生を表していると見る事も出来、不思議な気持ちになる。きわめておおざっぱであるが骨の歪みはその人の現在、過去、未来を表しているといえないことはないからである。
 現在の歪みの状態は現在の臨床症状を引き起こしているし、また過去の生活は現在に至る準備過程であったとすれば今よりは歪みの少ない状態を表現していただろう。また未来は現在の歪みがさらに進行していった状態になることは予測できる。
 この体の歪みに対するに対する治療や生活指導はそれらの症状が出ない状態へ軌道修正することを意味する。すなわち歪みを矯正し、症状の改善を図る道を歩むことである。長年の生活のクセで歪んできた背骨や骨盤の歪みがそう簡単に戻るわけはないと思うが、針治療、鎖骨骨盤調整で瞬時に症状が変化することを見れば、適切な治療を行えばそんなにむずかしいことでもない。 
 ところが、むずかしいのは治療した後、これまでの生活を改め軌道修正を続けることである。木枕を使った首振り、仰臥位で膝を曲げそれを左右に振る骨盤大棗を続けること、漢方処方から導き出される生活上の注意、多くは飲食物による体の冷えの問題に注意を払うことである。
 ところがよくなると体の手入れなど忘れ、普段の生活に戻ってしまうのである。それこそ「喉元過ぎれば熱さ忘れる」であるが、そんなもんかとも思う。

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

プロフィール

仲原靖夫

Author:仲原靖夫
昭和51年広島大学卒業、中部病院で外科の研修を終え、八重山病院、アドベンチスト・メディカルセンター、ハートライフ病院、屋比久産婦人科小児科東洋医学センターで西洋医学と東洋医学を併用した診療を続けてきた。現在、『仲原漢方クリニック』(沖縄県那覇市牧志)院長。

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東洋医学の雑記帳

仲原漢方クリニック院長のドクター仲原が、1992年から2001年まで、週刊レキオに東洋医学、漢方関連の記事を掲載していたものをまとめた本です。現代西洋医学と東洋医学の病気の考え方の違いや漢方についてわかりやすく解説されています。 冷えの害、不定愁訴について、漢方で癌は治せるか、リウマチと漢方、肩こりについて、風邪について、偏頭痛、不眠、関節痛、自律神経失調症など。

定価:1,000円(税込価格)

発行:(株)週刊レキオ社
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